「歩みきてふとしも匂へ山の手の 日の照る坂の木犀の花(太田水穂)」
どこからともなく漂ってくるなんとも言えないふくよかな金木犀の香り。
生け垣の奥、家の曲がり角。
そんな普段は見過ごしてしまうような場所で
そんな普段は見過ごしてしまうような場所で
黄金色の小さな花は、今を盛りと秋の陽の中で輝いて見えます。
幽霊になった男の話をしよう・・・という不思議な書き出しで始まる物語
『星の時計のLiddell』の中で、主人公の夢の中に現れる少女がつぶやきます。
「ああ、 名前を聞いただけでも香りがするみたい
あれは 空気がきれいに澄んでないと花をつけないの
そう、ちょうど今頃の季節に咲くんだわ」
’80年代に活躍した漫画家「内田善美」は
『星の時計のLiddell』を最後に断筆しました。
10月28日は彼女の生誕日。現在の消息は不明です。
どこから漂ってくるのかわからない
なんとも言いようのない金木犀の香りを嗅ぐたび
わずか10年足らずの陽の中に輝き
咲きぬけていった一人の漫画家を思い出します。
「ああ、 名前を聞いただけでも香りがするみたい
あれは 空気がきれいに澄んでないと花をつけないの
そう、ちょうど今頃の季節に咲くんだわ」
’80年代に活躍した漫画家「内田善美」は
『星の時計のLiddell』を最後に断筆しました。
10月28日は彼女の生誕日。現在の消息は不明です。
どこから漂ってくるのかわからない
なんとも言いようのない金木犀の香りを嗅ぐたび
わずか10年足らずの陽の中に輝き
咲きぬけていった一人の漫画家を思い出します。